第1回CBTセミナー「マインドフルネスの基礎」

目次

概要

6専門家向けセミナー 講師
日 時2020年5月6日(水・祝)15時〜17時
場 所Zoom(オンライン)
内 容「マインドフルネスの基礎」
対象者対人援助の専門家

詳細

 本セミナーは、京都弁証法認識論研究会主催で開催されました。開催日の3週間前に広報を開始しました。短い時間だったにもかかわらず、大勢の方にご参加いただき、ありがとうございました。

 本セミナーは私自身、Zoomを使った初めてのセミナーでした。受講者の中にはZoomに不安を覚える方もいらしたので、開催のちょうど1週間前に、リハーサルを行いました。リハーサルには20名を超える参加があり、Zoomの操作の基本を確認しました。また、音声のトラブルが生じた方もいらっしゃったのですが、後日のやり取りで解決しました。

 当日はほぼ問題なく、実施できたと思います。講師の立場でも、普段のリアルで開催している研修会と同じようにお話しできたと思っています。ただ、講師をしながら、別モニターで参加予定者からのメールをチェックしつつ、スタッフとして参加してくれた研究会のメンバーとチャットでやり取りし、YouTubeライブと動画編集ソフトで二重に録画し、グループワークのたびにスポットライトビデオの機能をオフにした後、アウトブレークセッションを開始し、途中参加の方を適切なグループに割り振り、グループワーク終了後はさらにスポットライトビデオの機能をオンにする、などということを同時並行にやっていましたので、多少ミスをして、受講者の方にご迷惑をおかけした場面もありました。

 京都弁証法認識論研究会主催のセミナーということもあって、普段はあまり触れないような認識論に基づく解説にも力を入れました。庄司和晃の三段階連関理論に基づくとマインドフルネスとはどういう認識の段階なのか、三浦つとむの説く観念的二重化の論理で言うとマインドフルネスとはいかなる状態なのか、というようなことを(「三段階連関理論」とか「観念的二重化」とかいう言葉は使わずに)説きました。受講者のみなさんはうなずきながら聞いてくださっていました。

 終了後にウェブ上で実施したアンケートでは、かなりの高評価をいただきました。テーマに関しては5点満点で平均4.5点、分かりやすさに関しては平均4.6点でした。ただ、グループワークでは最初、どのように話し始めればいいのか分からなかったので、もう少し具体的な指示と司会役の指定がほしかったという意見が複数ありました。また、顔を見せていない人がいたのが気になったという意見もありました。次回以降はこられを踏まえ、原則、Zoom参加の場合は顔出しを必須として、名前のアイウエオ順で一番若い方が司会をする、などというルールを決めたいと思います。そして、YouTubeによる後日の録画視聴も可能として、顔出しできない方はこちらの参加形態を選んでいただく、ということも行いたいと思っています。

 以下、アンケートの自由記述の内容のご紹介です。

参加者の感想

【セミナーをZoom(オンライン)で受けた感想をお書きください】

オンラインでしたが、実際の研修会とあまり変わらない感じで受けることができてよかったです。

最初は少し緊張しましたが、同じメンバーでグループわけしてくださることで、後半は色々と深い話もできました。あまり長いと間延びするので、今回のように少し短いように感じても5分ぐらいがちょうどよい時間だったと思います。

とてもスムーズで、よかったです。

自宅で受けられたのが負担が少なく良かった。

遠方でも気軽に受けれるのがよかった。

聞き取りやすかった。グループワークがスムーズだった

初めてのオンライン研修でしたが、操作が分かりやすく、家で受講できるため、大変便利でした。

会場で講師の先生を前にしてのセミナーは緊張感もあり集中して取り組むことができるので良いですが、オンラインでのセミナーでもグループワークができ、さらに皆さんの反応も画面越しに見ることができたので良かったです。

zoom研修会でのグループワークは初めてでしたが、意外とすんなりできて、他の参加者の意見も聞けて大変勉強になりました。

遠方開催でなかなか参加できない研修会に参加できたことがとても嬉しく、勉強になりました。また、スライドも現地で開催時と同じように見ることが出来、とても快適でした。
グループワークについては、画面越しのコミュニケーションで慣れないこともあり、戸惑いが強くありました。

グループワークは話し出すタイミングをつかむのが難しく活発なディスカッションにはなりづらいのかなと思いました。ファシリテーターがいるとやりやすいのかなと感じました。

子どもへのヨガを用いたアプローチをしているため、復習として受けましたが、とてもよかったです。やはりアンカーとしての呼吸と身体感覚を優先順位をつけて、効果を伝えてから導入することはよかったと思い、自分の臨床のふりかえりにもなりました。ブレイクアウトルームを用いたウェビナーを自分も検討しているため、参加することができ、とてもよかったです。

オンライン講座は初めて体験しましたが、時間が短く感じられとても興味深かったです。

地方に住んでいるため旅費等が不要でよいと思った。

タイムラグはほとんどなく、映像や音声もきれいで良かったです。グループセッションでも、話ができて良かったです。マイク機能がなく、チャットでの参加でしたが、そんなにラグがなかったと思います。

会場までの移動時間が省かれ、自宅で受講できることメリットです。グループでのシェアは、はじめは緊張しましたが、メンバー固定であったので、後半は割と気楽に話が出来て、とても良かったです。今後もzoom開催していただけると嬉しいです。

コロナ禍で研修の機会が減っているので、久しぶりに刺激になりました。
マインドフルネスの理解を深めたいので、また企画してください。

全体的に良かった。自宅で参加できる(交通・宿泊費・移動時間が不要)。質問がチャットだと、整理された状態で全員で共有できる。

大変勉強になりました。大学院では学べない流派の考え方など、日々の臨床に取り入れることができそうです。感謝申し上げます。地方だと研修機会も限られますので、オンライン参加型の研修が今後も増えるとありがたく思います。ありがとうございました。

分かりやすいお話で、マインドフルネスとは何かから日常や臨床で使える実践法まであり、今日学んだことをまず自分自身で実践してみたいです。満足がいく内容でした。アプリの例えがわかりやすかったです。不要なエネルギーを消費している。巻き込まれている思考や感情、こだわっていることから距離を取る、頭の中をお掃除しているイメージでした。また、日常の中でマインドフルネスな状態が少しできるようになり距離がとれるようになったら、それから先はクライエントにどのように関わるのかも興味が湧きました。今日はありがとうございました。

他で参加したZoomオンライン研修より、雰囲気が少し堅苦しかったかもしれません。内容は座学に限らず、マインドフル・ワーキングの実践形式のものやグループごとの意見交換などオンラインで難なく可能なのだなと思いました。ありがとうございました。

初めてzoomでセミナーを受けました。思ったより、講師との距離を近く感じることができて、対面のセミナーよりも集中できました。グループになると、最初は進行がスムーズにいかず、もたつきました。2回目、3回目は時間配分がうまくいきませんでした。最後は時間が余って会話できるくらいになりました。経験者が一人でもいると、場を回しやすかったかもしれません。事前説明にはありましたが、本当にこのセミナーでのことなのか現実味がなかったので、ブレストや役割分担の具体的な口頭指示が簡単にでもあれば、進めやすかったかもしれません。グループでの話の後に、全体でシェアして講師からの話を聞きたかったのですが(こんな話でよかったのかと不安になったので)、オンラインでは難しいようですね。講師から「こんな感想があったと思います」というようなフィードバックがあって少し安心しました。

Zoomでの研修も、マインドフルネスについての研修も初めて参加させていただきました。短時間ながら、とても分かりやすい導入とワークで構成されていて、良かったです。リラックスしながら集中できたように思います。リアルでの研修より、講師の若井先生が近くに感じられ、参加者の皆様とは、全体のセッションでは遠くに、ブレイクアウトのグループでは近くに感じられ、不思議な感覚でしたが、全体として程よい距離感で研修を受けることができたのではないかと思います。また、機会がありましたら参加したいです。

グループワークに不安が少しありましたが、実際にやってみて、特に問題はなかったです。楽しく参加できました。時間の確保がしやすいので、ありがたかったです。もっと集中できないかなと思ったのですが、集中して講義も聞けました。

きっかけは、コロナ。ですが、今後もオンラインで行うメリット、可能性は十分ある。パワーポイントも、わかり易かった。

何より参加したかったワークショップに何年かごしに参加出来て有り難かった。リハーサルも親切に対応していただき機器に不馴れでも当日問題なく参加出来て良かったです。

【その他ご意見、ご感想等を、ご自由にお書きください】

また、参加したいです。

とても分かりやすかったです。

また、次回の企画があれば是非ご案内ください。よろしくお願いいたします。

マインドフルネスについての興味関心がさらに大きくなったので、臨床の場で活用できるようこれから勉強していきたいと思います。

なかなか研修会に行けない中、このようなセミナーを企画してくださり、大変助かりました。また機会が合えばぜひ参加させていただきたいです。ありがとうございました。

とても分かりやすい勉強会をありがとうございました。またの開催を楽しみにしています。

イメージしやすく、わかりやすい講義でした。ありがとうございました。

貴重な機会をありがとうございました。講義の中でお話のあった、マインドフルネスを活用した事例について、講義の機会があればと思います。

開催中止になった別のテーマでも、今回と同じようなセミナー方法で受けれたらいいなと思います。

この度はありがとうございました。次の機会があればまた是非参加したいと思います。

とてもわかりやすいお話でした。また、ワークも自分の感覚に没入しやすくて、とても良かったと思います。ありがとうございました。

わかりやすく有意義でした。企業でのセルフケア研修での実際の活用についてまたご教示いただければ嬉しいです。今日はありがとうございました。

自宅から、移動時間もなく低コストで学ぶことが出来、とても贅沢な時間でした。本当にありがとうございました。より深く学んでいきたいと感じましたので、また受講させていただける講座がありましたら、教えていただきたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

今回の話にも出てきた曝露法について、是非セミナー開催お願いします。

これまで、自分で本を読んだりして勉強しているだけでした。今回、とても分かりやすく説明して頂き、まずは自分で実践しながら、効果を確認してみたいと思いました。
ありがとうございました。

ブレークアウトセッションは初体験だったので、最初はとまどいましたが、他県の方々の感想が聞けて良かったです。全国から参加されている印象を受けました。

マインドフルネスの研修は初めてでしたが、わかりやすかったです。時間的にもちょうどよくまた実践できそうなことを教えていただきたいです。ありがとうございました。

この時期ならではの画期的な企画をありがとうございました。マインドフルネスの概要についてはもちろんのこと、グループワークも気づきがたくさんあり、家にいながら有意義な体験ができました。

初心者にもわかりやすいご講義、ありがとうございました。せっかくなのでシリーズ化して全○回受講したら臨床心理士更新ポイントに計上できる…となりましたらありがたいです。

ありがとうございました!
日常やカウンセリングに即活かしていきたいと思います。
資料もわかりやすかったです。

マインドフルネス、実際にやってみると禅の思想の他にフォーカシング的な要素も入っていると感じました。慣れるとクライエントさん自身が自分で実践できるものだとも思いました。

マインドフルネスについては、注目されていることは知っていたもののつかみどころがない感じで、理解が難しいと感じていました。
また、瞑想というと自己催眠的なイメージを持ってしまい、コントロールできなくなるのではないかとの気持ちもありました。
今回、研修を受けて、なぜ、マインドフルネスが注目されているのかがわかりました。
感情に巻き込まれてしまうClさんを複数担当しており、どうしたらいいか困っているときに今回の研修の案内をいただきました。
カウンセリングの中で、Clさんと一緒にやってみたいと思います。
とても、実践的で、役に立つ研修をありがとうございました。
また、研修があれば、参加したいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします<(_ _)>

最後の質疑応答まで、大変興味深く、自分の臨床にも具体的にどう活かすかイメージできました。すぐにでも使っていきたいと思います。ありがとうございました。

分かりやすく、ワークも充実していて良かったです。ありがとうございました。
ステップアップ版も企画していただきたいです。
Zoomだと交通費、宿泊費がかからなくて助かります。

今日の研修へのモチベーションのひとつに、ヴィパッサナ瞑想とマインドフルネスの相違点に関心があったということがあります。私は、多少ヴィパッサナ瞑想の経験があります。今日の先生のお話しをお聴きして、特にマインドフルネスの作用機序についてのご説明に納得しました。私の瞑想体験を簡潔に言語化していただいたような気がして、マインドフルネスとヴィパッサナは、私にとっては相補的な関係にあるのかな、と思います。

今回の内容は、すぐに実践できることが多かったので、とても良かったです。ありがとうございました。

分かりやすく。良かったです。ありがとうございました。

マインドフルネスは、呼吸を中心に考えて理解していましたので、「呼吸は弱い、足の裏の方がよい」というお話は、とても興味深かったです。
企業で、呼吸のマインドフルネスを毎週3分で実施してみたり、会議の前に1分間のマインドフルネスを実践してみたりしております。このシチュエーションでの実践で、足の裏に意識を向けるというやり方がありましたら教えていただけましたら幸いです。

今回は有意義な講義をありがとうございました。

とても具体的でわかりやすかった。勉強会を継続してやってほしい。現場で使えるまでになりたい。

歩くワークは初めてでしたが気づきが多く、臨床にも使えそうに思いました。
強迫の治療のオーダーが多いので、話に出てたマインドフルネスの暴露への応用のコツ等詳しく知りたいです。
ありがとうございました!

地方にいて、子どもが小さく遠方への移動が難しい時期であり、また機会があれば続きの研修会へ参加したいです。今度は1日研修会など臨床心理士向けの研修もあると嬉しいです。
基礎が勉強でき、とてもわかりやすく良かったです。

アンケートの自由記述欄より一部抜粋
京都大学でドイツ観念論哲学とその日本への影響を学ぶ。社会人経験後、認知行動療法の第一人者である井上和臣先生の指導を仰ぐために、鳴門教育大学大学院に進学。この頃からマインドフルネスの実践と研究を始める。 大学院修了後、長岡病院に入職。大阪経済大学・花園大学・立命館大学の非常勤講師、EAP研究所の客員研究員などを兼務。少年院へのマインドフルネス導入の助言も行っている。認知行動療法やマインドフルネスの研修をこれまで100回以上担当。 2020年1月に哲学心理研究所を開業。

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